観音さまにお地蔵さん。これらは皆さまにとって親しみ深い仏像であります。総称して「菩薩(ぼさつ)」と呼ばれます。これは菩提薩埵(ぼだいさった)の略で、菩提は「悟り」、薩埵は「衆生、生きとし生けるものすべて」の意味で、合わせて「悟りを求める者」が菩薩の意味です。
菩薩さまが多くの方々に愛され続ける理由としては、「上求菩提、下化衆生」と「自利行、利他行」という言葉で理解いただけると思います。「上求菩提、下化衆生」は、悟りを求めて日々修行に励むこと、仏の道を説いて救済活動を行うことです。また、「自利行、利他行」とは自分の為に行う行為、他人の為に行う行為です。つまり、如来である仏さまのようになりたいと、悟りを求めて日々修行に励むのですが、そこには悟りという目標を自分だけ達成できればいいということではなく、他者の救済も目的にしているのです。多くの方々が、そんな慈悲深い菩薩さまに救いを求め祈り続けてきたのでしょう。
菩薩さまは、人々のあらゆる苦しみをくまなく救うために、あらゆる姿に身を変えるとされています。当山の菩薩さまは三十三観音の一つ、白衣観音菩薩さまです。深く信心することにより立派な子供が授かるといわれています。
当山にお越しの際には、白衣観音菩薩さまは観音堂にお祀りされてありますので、お手を合わせて心静かにお参りください。